刃物屋三秀は1938年に私の祖父・吉田秀麿が軍刀・刀剣類の販売・修理を行う『吉田士魂刀製作所』を開業したことから始まります。屋号は、祖父の名前から「秀」を、関を代表する刀鍛冶刀匠兼元・孫六の波紋・三本杉から「三」をそれぞれ拝借しました。
1981年、二代目である父・吉田昌生が贈答品や引き出物の卸業社『三秀商会』をスタート。当時は主に会社や銀行、学校などが記念品として配る刃物や爪切りに名前を入れて卸販売するというものでした。また、ボーリング大会などで使われるトロフィーや盾なども取り扱っておりました。
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東京の広告代理店に勤めていた私が家業を継ぐために帰郷したのが2000年のこと。今までのやり方では駄目だと、代理店時代に培った営業ノウハウで全国を奔走。中部国際空港が開港した2005年、多くの国内外のお客様が中部圏へやってくるのを見て「これからは海外にも目を向けるべきだ!」と、2010年に単身、中国へ『関の刃物』のPRに。2011年にはアメリカN.Yへ。その後もアジア圏を中心に勢力的に関の刃物をPRし続けました。
「もの」を売るだけでなく、その背景にある「こと」や「ひと」を伝えたい
「もの」を売るだけでなく、その背景にある「こと」や「ひと」を伝える為に何かできることがないだろうか…。その想いをカタチにしたのが、2018年1月にオープンした体験型複合施設『関刃物ミュージアム』です。関の刃物造りを通じて、日本の魅力・岐阜県の魅力・関市の魅力を多くの人に知ってもらいたいと考え、取り組んできました。観て感じて楽しんでいただくことを大切に、岐阜県関市を代表する観光ランドマークを目指します。
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刃物屋三秀
創業:1938 年
主な事業内容:刃物の卸及び販売・関刃物ミュージアム運営
代表者:吉田和弘(3代目)
伝統技法を今なお受け継ぐ自社ブランド『関吉秀作』
刃物屋三秀では、一般家庭用包丁や本職用包丁はもちろん、事務用・園芸用ハサミ、ツメ切りなど関市内メーカーのあらゆる刃物を直売価格で販売しております。また、卓越した伝統技法を今なお受け継ぎ材質・鍛造・切れ味にこだわった自社ブランド製品「関吉秀作」はここ刃物屋三秀でしかお求めになれない商品です。
関吉秀作の料理包丁

柳刃
主に刺身用の切り身に使用される、細長い片刃包丁。
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出刃
主に魚をさばく時に使用される片刃包丁。峰は厚く、刃は薄いのが特徴。
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薄刃
主に野菜を切る時に使用される片刃包丁です。刃が薄いので切れ味が良く、切り口もきれいです。
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牛刀
ヨーロッパから伝わった両刃包丁です。肉や野菜を刻んだり、小魚をさばいたりと使う用途が広い包丁です。
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筋引
主に肉のブロックを筋に剃って切り分ける時や、薄くスライスする時に使用します。
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菜切
主に野菜を切る時に使用される両刃包丁です。
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三徳
肉、魚、野菜の3つの食材を扱うことができることから「三徳」と名がついた、万能包丁です。
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ペティナイフ
牛刀や三徳をそのまま小さくしたような包丁です。ペティとはフランス語で「小さい」という意味です。
関の刃物
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爪切り
一般的な爪切りは勿論、足の爪専用爪切りやニッパー型の爪切りまで、色々なタイプの爪切りをご用意しております。
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ハサミ
事務用はさみから、高級洋裁鋏、植木鋏や剪定鋏などの本職用造園刃物、料理ばさみやシガー用シザーカッターまで多種多様のハサミを取り揃えております。
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アメニティ
眉毛バサミや髭バサミ、ピンセットにも関の匠の技が活かされています。希少な日本剃刀もお取り扱いしております。
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刀剣型ペーパーナイフ
日本刀をモチーフにしたペーパーナイフです。刃物の町・関市ならではの、デザインから切れ味まで、細部までこだわって作られた商品です。
「世界三大刃物産地」として、ドイツのゾーリンゲン、イングランドのシェフィールドと並び評される日本の関市。歴史と伝統が支える技と品質によって、国内はもとより海外でも高い評価を受けています。世界のブランドとして発展するまでになった関市には、刃物をつくる上で重要な3つの条件が揃ってます。1つ目は長良川の豊かな水源。2つ目は焼き入れをするための山炭。そして3つ目は刃をつくる時に塗る赤土。産業が近代化した現在においても、水・山・土の豊かな自然環境が関の刃物産業を支えています。